2026年10月1日、改正労働施策総合推進法が施行され、カスタマーハラスメント(カスハラ)対策がすべての事業主の義務になりました。こうした中、東京都は中小企業のカスハラ対策を後押しする「企業向け奨励金」(定額40万円)の第2回募集を、2026年10月23日(金)から開始する予定でした。東京都の発表によると、募集は今回で終了する予定です。
【2026年10月28日時点】第2回の事前エントリーは延期されています
奨励金特設ホームページのお知らせ(2026年10月27日付)によると、10月23日から開始予定だった第2回の事前エントリーは、セキュリティ対策のため延期となりました。エントリーの開始時期は、決まり次第案内されるとのことです。
再開時期や受付期間、要件の変更の有無などの最新情報は、奨励金特設ホームページで必ずご自身でご確認ください。
本記事では、第2回の概要と、対象となる取組のうち「AIを活用したシステム等の導入」に注目して、申請前に押さえたいポイントを整理します。あわせて、電話・対面・Web会議の録音を一元管理するYouWireが、この取組としてどう検討できるかをご紹介します。
1. 第2回(最終)募集の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 奨励金額 | 40万円(定額) |
| 対象 | 都内中小企業等(常時雇用する従業員が300人以下)※そのほかにも要件があります |
| 事前エントリー期間 | 延期中(当初予定:2026年10月23日(金)10時〜11月6日(金)17時)。開始時期は特設ホームページで告知予定 |
| 募集規模 | 5,000件(期間中いつでもエントリー可。先着順ではありません) |
| 受付方法 | 奨励金特設ホームページの事前エントリーフォーム |
| 支給申請 | 事前エントリーを通過した事業者に別途案内(当初は11月24日以降の案内を予定)。受付は抽選で複数回に分けて実施 |
| 募集の終了 | 今回の募集をもって、本事業の募集は終了 |
事前エントリーの完了は、支給を確約するものではありません。
また、エントリーにはGビズIDプライムアカウントの事前取得が必要です。
出典:東京都の発表(2026年9月8日)、奨励金特設ホームページ、事前エントリー延期のお知らせ(2026年10月27日)(2026年10月28日確認)
2. 対象になる取組:マニュアル作成+3つの取組のいずれか1つ
奨励金は、条例の施行日(2025年4月1日)以降に、次の2つを実施した企業等が対象です。
- カスハラ対策マニュアルの作成(マニュアルの周知、基本方針の社内・社外への周知を含む)
- 次の3つのうち、いずれか1つの実施
- ① 録音・録画環境の整備
- ② AIを活用したシステム等の導入
- ③ 外部人材の活用
なお、奨励金特設ホームページの募集要項ページでは、マニュアルの作成・周知、基本方針の周知とあわせて、カスハラを防止するための実践的な取組も「令和7年4月1日以降令和8年11月6日までに」実施したことが要件とされています(2026年10月28日確認)。申し込み(事前エントリー)の締切ではなく、取組そのものの実施期限です。ただし、事前エントリーの延期にともない日付が見直される可能性もあるため、最新の募集要項をご確認ください。
3. ①「録音・録画環境の整備」は機器が前提
前回までの募集要項を解説した情報では、①は「録音・録画を主とした機器本体を、新たに購入するか、6か月以上のリース契約で整備すること」とされています。録音・録画のソフトやサービスのみの契約は対象外、という解説もあるため、クラウドで提供される通話録音サービスは、①の想定とは異なる可能性があります。
①で申請を考える場合は、募集要項で必ず確認してください。
4. ②「AIを活用したシステム等の導入」のポイント
前回までの募集要項を解説した情報では、②の主な要件は次のとおりです。
- 2025年4月1日以降に、カスハラ対策のために、AIを活用したシステム等を新たに購入、または6か月以上のサービス契約で導入していること
- 導入したシステムの運用ルールを策定していること
- 導入したことを社内に周知していること
- 導入によってカスハラ対策が進んだことを、申請の様式に記載できること
- 「AIが活用されていること」と「カスハラ対策に利用できること」が、パンフレットやホームページ等で確認できること
ポイントは3つです。
- サービス契約も想定されています。ただし、契約期間は6か月以上が必要です
- 運用ルールの策定、社内周知、効果の記載は、導入する企業側で行います
- AIの活用と、カスハラ対策への利用が、公式の資料で確認できるシステムであることが必要です
5. ③「外部人材の活用」のポイント
前回までの募集要項を解説した情報では、③「外部人材の活用」は次のいずれか1つの契約が対象とされています。
- 相談対応等の継続的な契約:弁護士、社会保険労務士、中小企業診断士、産業カウンセラーなどの専門家との、カスハラ対策の相談対応に関する6か月以上の契約
- 社内研修等のためのスポット契約:自社で主催するカスハラ関連の研修の講師などとの契約。申請時点で研修が実施済みであることが必要で、他社主催のセミナーへの参加は対象外
- 警備会社との法人契約:カスハラ対策の警備体制を強化するための、6か月以上の契約
あわせて、外部人材を活用したことの社内周知や、継続的に活用する場合の運用ルールの策定などが求められます。
専門家への相談窓口や研修は、カスハラ対策の体制づくりそのものにもなります。
①〜③の全体像として押さえておきましょう。
6. YouWireは「AIを活用したシステム等の導入」として検討できます
YouWire(ユーワイヤー)は、株式会社ギークフィードが提供する、固定電話・携帯電話・対面会議・Web会議の4チャネルの音声をクラウドで一元管理できる企業向けの録音サービスです。市販のボイスレコーダーのような機器ではなく、クラウドで提供されるサービスのため、取組①ではなく、取組②「AIを活用したシステム等の導入」として検討できます。
YouWireのカスハラ対策に関する主な機能は次のとおりです。公式サイトの「カスタマーハラスメント対策」ページにも記載しています。
- 通話録音データの自動保存と検索:電話番号・対応者・日時などで絞り込めます。
- 異常通話の自動検知・アラート通知(オプション):特定キーワードの指定に加え、AIを活用して会話の内容からカスハラと思われる発言を検知し、管理者へ自動で通知します。
- 音声認識(オプション):録音を自動でテキスト化し、キーワードで全文検索できます。
- YouWire MCP Server(オプション):生成AIから通話データを検索・分析できます。
②の要件とYouWireの対応を整理すると、次のようになります。
| 取組②の要件 | YouWire |
|---|---|
| AIを活用したシステム等であること | AI音声認識(オプション)、AIを活用した異常通話の自動検知・アラート通知 |
| カスハラ対策に利用できること | YouWireはカスハラ対策に有効です。 詳しくはこちらのページ→ カスハラ対策ページ |
| 新規の購入、または6か月以上のサービス契約 | 最短1年からのご契約 |
| 運用ルールの策定・社内周知・効果の記載 | ご利用企業様で実施・記載 |
※上記は要件との対応を整理したものであり、YouWireが奨励金の対象となることを保証するものではありません。対象になるかどうかは、募集要項に基づき、東京しごと財団の奨励金事務局にご確認ください。
株式会社ギークフィードは、奨励金の申請手続きの代行やサポートは行っておりません。事前エントリーや支給申請は、ご利用企業様ご自身で行っていただく必要があります。申請に関するご質問は、奨励金事務局へお問い合わせください。
7. 申請前に押さえたい注意点
- 事前エントリーは延期中:再開時期や受付期間は、奨励金特設ホームページで最新情報をご確認ください
- 実施の期限は2026年11月6日(2026年10月28日時点の募集要項):導入、設定、運用ルールの策定、社内周知までを終えておく必要があります。延期にともない日付が変わる可能性もあるため、最新の募集要項を確認のうえ、契約から逆算してスケジュールを組みましょう
- 申請はご自身で:株式会社ギークフィードは、奨励金の申請代行・サポートは行っておりません
- GビズIDプライムの取得は早めに:事前エントリーに必須で、取得に日数がかかる場合があります
- 事前エントリーは支給の確約ではありません:エントリー後に支給申請があり、審査を経て支給が決まります
- 営業にご注意を:東京都は、「都から委託を受けている」「事前に費用を払えば奨励金が受けられる」といった営業をする業者がいるとして、注意を呼びかけています。不審な勧誘を受けた場合は、事務局にご確認ください
- お問い合わせ先:(公財)東京しごと財団 カスタマーハラスメント防止対策推進事業 企業向け奨励金事務局(03-4446-4621、平日9:00〜17:00)
8. まとめ
- 東京都のカスハラ対策奨励金は、第2回が最後の募集となる予定です。当初10月23日(金)開始予定だった事前エントリーは、2026年10月28日時点で延期中のため、最新情報は奨励金特設ホームページでご確認ください
- 対象になる取組は、マニュアルの作成に加えて、①録音・録画環境の整備、②AIを活用したシステム等の導入、③外部人材の活用のいずれか1つです
- クラウドで提供される録音サービスは、①ではなく、②のAI機能を備えたサービスとして検討できます。要件や対象可否は、必ず募集要項と事務局でご確認ください
- 株式会社ギークフィードは、奨励金の申請代行・サポートは行っておりません。申請はご利用企業様ご自身で行ってください
奨励金の活用の有無にかかわらず、カスハラ対策では、録音による記録と、管理者がすぐに確認できる仕組みが土台になります。電話・対面・Web会議の録音をまとめて管理したい方は、YouWireの導入についてお気軽にご相談ください(奨励金の申請に関するご相談はお受けしておりません)。
👉 YouWireのカスハラ対策について詳しくはこちら 👉 お問い合わせはこちら
※本記事の内容は2026年10月28日時点の情報に基づきます。奨励金の最新の要件は、必ず東京都および奨励金特設ホームページでご確認ください。
